家族で島を廻った後、久しぶりにひとり屋久島の自然に飛び込んだ。最近ずっと心にひかかっていた存在・・・それは増水した沢。屋久島の自然の中で一番恐ろしく、変化が激しい。増水した沢は常にゴーっと轟いているのだが、その音の不思議な世界にひとり身をおき、ひたすらその爆音の中で力のかぎり屋久島の水を感じてみたかった。
一生冒険 一生旅人
いつまでも旅をしていたい。
一時間ほど、山から押しよせてきた激流の水に無心でもまれていると海が見えてきた。水が旅のクライマックスを豪快に終えようとしている。水はまた海に戻りいつかまた雲となり、どこかの地の命を潤していくのだろう。水といっしょに知らない地を旅できたらどんなに楽しいことだろう。でも、屋久島にはまだまだ僕の知らない興奮がたくさんあると思うと、外の世界は当分お預けかな。この島の未知なる世界をもっともっと冒険していきたいな。 俊蔵より